ついつい陥りがちな「自分には行動力がない」という思い込み
”そのとき”が来たら誰しもバツグンの行動力を発揮できると私は思うのです。
大学時代に所属していたサークルでは、サークルのOB・OGの4年生の卒業を祝うために100人規模の大宴会をやってました。大学3年のとき私はその幹事を担当してました。
毎年、その宴会は卒業する4年生は参加費無料、3年生は参加する人は6500円、参加しない人は3500円という金額で会を運営してたんです。
でも、私の考えとしてはもっと気軽に参加できる値段で行いたいと考えていて、参加しない人からも半ば強制的にお金を取ることはイベントとしてどうなんだろうという思いがありました。
そこで、参加しない人からはお金は取らず、より安い値段でより多くの人を集めることで会を運営してみようと思いました。
これまで、私はサークル内のいろんな宴会や合宿の運営をするなかで、行事は強制ではなく協力でつくり上げるものだっていう思いがあったので、前例のないことですが、その思いに従って試してみたんです。
その結果、それなりに人は集まったものの10万円ほどお金が足りなくなってしまったのです。やっちまったわけです(笑)。これじゃあ運営は困難だし、最悪の場合、開催も危ぶまれました。
その時点で開催まで1ヶ月を切っており、すでに店は貸し切っています。普通に考えたら、すでに参加を決定している人に値上げの連絡をするべきでしょう。しかし、私はいまさらそれはやりたくないなと思ってました。
そこで、なんとかお金を集める方法はないかと考えました。残り3週間を切っており、時間もありません。かなり窮地に追い込まれました。
やべえやべえと悩みに悩んだ末、ふと、あることに気づきました。この4年生の卒業を祝うイベントは、20歳から25歳の大学生が100人ほど集まるわけです。
なかにはそこで何か宣伝をしたい企業もいるのではないか、そう思ったのです。もし上手くいって、その宴会に企業のスポンサーをつけることができたら、その会場で宣伝をする代わりに広告料をもらうことができるのではと。
しかしもう残り2週間ほどしかありません。迷っている時間はありませんでした。一か八かでスポンサーになってくれそうな企業に持ちかけてみました。
こういうとき、自然に人間は行動力が溢れてくるんですね(笑)
金額設定とか、どういう条件を提示すれば食いついてくれるのかとか、自然と考えられるようになります。本社まで提案に行ったり、今までの自分だったら絶対できないだろうな、という行動が自然に取れるようになるのです。
そして、交渉の末、提案に応じてくれた企業が現れたのです。自分でも半ばあきらめかけていたので、そのときの喜びや驚きといったら、おそらく一生忘れられない出来事かもしれません。おかげさまで無事、会を運営することができました。
やたら行動的な人をみると、そうではない自分はなんと行動力がないんだと、ついつい思ってしまうかもしれません。しかし、私は本当の「行動力」とは窮地に追い込まれたり、心からやりたいと思った瞬間に自ずと生まれるものなんじゃないかと思います。
だから、「自分には行動力がない」という思い込みはやめて、そのときが来たら自分はいくらでも行動できると信じましょう。きっと自分でも驚くほどの、新しい一面と出会えますよ(笑)